カールスバーグ社、世界初のビール用“紙製”ボトルの開発進める

2019年10月15日

ビールメーカーのカールスバーグ社(デンマーク)は、ビールを詰める容器としては世界初となる、100%バイオ由来でリサイクル可能な、環境に優しいウッド・ファイバー原料の紙製ビール・ボトル開発に現在取り組んでいる。(弊社業界情報2011年11月15日付に関連記事)
同社は、今回、“グリーン・ファイバー・ボトル”(Green Fibre Bottle)の名の下、2種類の試作品を発表した。ひとつは、リサイクルされた、薄いPETポリマー・フィルム・バリアを使用するもの、もう一つは、100%バイオ由来のPEFポリマー・フィルム・バリアを使用するものである。これらの試作品を、バリア技術を研究・試験するために使用し、カールスバーグ社の最終目標である、ポリマーを全く使用しない100%バイオ由来のボトルの製造方法の追求を続ける。
カールスバーグ社は、イノベーション・ファンド・デンマークの支援を受け、パルプ開発会社、包装会社、及び、デンマーク工科大学博士課程修了の研究者を巻き込み、2015年、環境への負荷が少ないウッド・ファイバーを原料とする“グリーン・ファイバー・ボトル”開発のためのプロジェクトを立ち上げた。この動きに影響を受けて生まれた紙製ボトル開発会社、Paboco社は、先週末、環境に優しい紙製ボトル開発を目指すコミュニティの発足を発表、このコミュニティには、コカ・コーラ社、ロレアル社、カールスバーグ社が名を連ねている。
環境のために包装改革を進めるカールスバーグ社は、最近では、プラスチック製マルチパックに代わる、ビール缶6缶を接着剤で結合する“スナップパック”を発表している。(弊社業界情報2018年9月20日付に関連記事)

(PackagingNews, Oct.11, 2019)

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