プラスチック不使用、厚紙製の飲料缶用マルチパックの需要高まる

2019年11月26日

欧州の紙製包装材最大手スマーフィット・カッパ社(アイルランド)は、昨今高まる環境に優しいマルチパックの需要増に応えて、プラスチック材を含有しない飲料缶用マルチパック・バインダーを発表した。
グリーン・クリップ(Green-Clip)と名付けられたマルチパックは、従来のプラスチック製リング・バインダーに代わるもので、全て段ボール紙で作られ、有害となる可能性の高い接着剤も不使用であるため、再生可能且つ生物分解可能である。生産工程における二酸化炭素排出量もまたプラスチック製のものより少ない。
プラスチック材を使用する従来の二次包装に代わる包装を求めるブランド・オーナーは急増している。コカ・コーラ社は、先月、英国で生産されているシュリンクラップ・タイプのマルチパックの生産を中止し、米国ジョージア州アトランタのグラフィック・パッケージング(Graphic Packaging)社が提供する、厚紙製のマルチパック・バインダーKeelClipの使用を欧州全体で推し進める計画である。
また、米国の包装会社、ウエストロック(WestRock)社は、飲料缶用の2枚重ね厚紙製クリップを欧州市場向けに発表する予定である。

(The Canmaker, Nov.22, 2019)

業界情報一覧