米国飲料用アルミ缶不足、その後

2020年 8月11日

米国における現在の飲料アルミ缶不足は、来年にかけて実現する複数の大手製缶会社によるライン増設・新工場稼働開始で対処可能な見込みはあるものの、大きな規模での供給契約を交わさないクラフトビール醸造所においては特に深刻さを増している。

米国小規模/独立系ビール醸造所を代表するブリューワーズ協会は、先々週、会員のクラフトビール醸造所に向けて、飲料缶の供給能力を上回る需要増は来年以降も続く可能性があると警告を発したばかりである。

米国のクラフトビール・メーカーは、缶を従来使用する大手ビールやハードセルツァーのみならず、缶での提供も増え始めたワイン及び蒸留酒セクターとも競合しなくてはならない状況にある。

米当局による今春のバー/レストラン休業要請により、コロナ禍以前は米国内ビール売上全体の8%から10%を占めていたドラフトビールは、その数字をゼロにまで落としたことが伝えられた一方で、缶のシェアは、今年11週目までの60%から、12週目から20週目の期間には67%に増えた。ビンは、同期間1%のみ伸ばし33%であった。

飲料アルミ缶不足がクラフトビール・メーカーに及ぼす影響は様々でありしかし多数報告されている。ある醸造所は、缶ピルスナーの発売日を当初の予定よりも遅らすことを発表した。また、最低4パレット分の缶を販売する企業を探し求める旨のメッセージを業界サイトに投稿した醸造所もある。

Brewbound, Aug.6, 2020

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