米国飲料缶不足を乗り切るための方法

2020年 8月13日

缶を使用するハードセルツァー、RTD飲料、及び、低/ゼロカロリー・ビールそれぞれの近年の売上急増、それに加えての今回のコロナ禍で、さらに深刻化を増す米国の飲料用アルミ缶不足を、感染症の総称である“パンデミック”をもじって“キャン(缶)デミック”と名付けた米国コロラド州のクラフトビール醸造所Skaブリューイングとオスカー・ブルース・ブリューワリー社両社は、その過程で無駄も排除する、缶不足を乗り切るための対策を米国にて実施しようと試みている。使わなくなった缶を、新たなブランドのラベルで覆うことにより再利用することで、今ある缶不足問題を解決する方法である。

他のビール・ブランド用に印刷し余った缶に、新しいビール・ブランド用のラベルを装着するというアイデアは、英国にて認知されつつあるもので、英国最大のクラフトビール醸造所BrewDog社が、缶工程をより環境に優しいものにする目的で取り入れた。缶そのものとしては良い状態にありながら印刷の不良等で多数廃棄されている缶を救うのが目的であるとBrewDog社は同社サイトで述べている。

Brewdog社、オスカー・ブルース・ブリューワリー社、及び、Skaブリューイング社三社は、重ねて装着したラベルが、元の缶デザインを完全に隠せず見せてしまう場合もあるかもしれないが、最も重要なのは中身であり、無駄をゼロにすることにあると、缶不足に悩むクラフトビール醸造所に使用を呼びかけている。

 

The Canmaker, Aug.12, 2020

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