“価値あるビール”、コロナが2連覇
2025年 6月 3日
市場調査会社カンター(Kantar)が発表した「BrandZ 2025 世界で最も価値のあるブランド」レポートによると、世界で最も価値のあるビールブランドは、2年連続でABインベブの「コロナ」となった。
BrandZレポートは毎年発表されており、今年で20周年を迎える。消費者の印象と売上や収益などのデータを組み合わせて、ブランドの企業資産としての価値を総合的に評価している。
コロナは、「ライムを添える」儀式とも言える独自の飲み方や、自然とのつながりを打ち出したブランディング(プラスチック排出実質ゼロ、海洋保護の取り組み)によって上手く差別化されている。また、2024年にはノンアルコール製品「コロナ・セロ」の成長が著しく、同製品はビールブランドとして初めてオリンピック(パリ2024)のスポンサーにもなった。
ABインベブは、上位10ブランド中8ブランドを占めており、その中には2位の「バドワイザー」、4位の「モデロ」、5位の「ミケロブ・ウルトラ」、9位の「ステラ・アルトワ」などが含まれる。バドワイザーは特に中国市場で文化的なキャンペーンを展開し、地域に根ざした戦略で成長している。
一方で、3位の「ハイネケン」と10位の「ギネス」(ディアジオ)はABインベブ以外のブランドであり、それぞれブラジルやアフリカといった成長市場で存在感を高めている。
BrandZの責任者マーティン・ゲリエリアによれば、コロナの強みは「自由」「リラックス」「現実逃避」といった明確で感情的なブランドアイデンティティにあり、それが価格プレミアムとブランド価値の維持に寄与しているという。
ランキング(2025年版):
- コロナ
- バドワイザー
- ハイネケン
- モデロ
- ミケロブ・ウルトラ
- ブラマ
- バドライト
- スコール
- ステラ・アルトワ
- ギネス
BeverageDaily, May 28, 2025