アルミエアゾール缶、2025年上半期は出荷減

2025年10月10日

2025年上半期、世界のアルミニウム製エアゾール缶の出荷は前年同期比1.7%減となり、約33億本に落ち込んだ。これは、主に化粧品分野での需要減少が影響したと、国際アルミエアロゾル容器製造者機構(AEROBAL)が報告している。

出荷の中心であるデオドラントやヘアスプレーといった分野で大きな落ち込みが見られた一方、食品用途はニッチ市場として成長を続けており、一部で減少分を補った。

地域別では、アメリカ大陸への出荷が約12億6千万本に減少し、約4%のマイナスとなった。これは、トランプ政権によるアルミニウム製品への関税の影響が大きいとされる。ただし、同地域は依然として最大の単一市場である。一方、EU27カ国および英国向けの出荷は微増し、11.9億本から12.1億本へと伸びた。

AEROBALの事務局長セイフェルディン・ラスラン・モハメドは、「市場環境は厳しいが、アルミエアゾール缶業界は高い製品保護性、利便性、持続可能性により、引き続き強みを発揮している」と述べ、中長期的には業界の成長に対して前向きな見解を示した。

The Canmaker, October 7, 2025

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