アメリカ最高のビールが決定
2025年10月22日
2025年の「グレート・アメリカン・ビア・フェスティバル(GABF)」がデンバーで開催され、全米から集まった1,555のブルワリーとサイダリーが8,300以上のビールを39部門で競い合った。250人の審査員がブラインド・テイスティングを行い、273のブルワリーが計347個のメダルを受賞した。
今年は「Vera Hop(ヴェラホップ)」という一度限りの部門と、3つの新しいラガースタイル(メキシカン・スタイル・ペールラガー、インターナショナル・アンバーラガー、ヴェラホップ)が追加されるなど、競技の幅が広がった。これはビールスタイルの定義が広がっていることと、消費者の多様な好みに応える動きを示している。
特に人気だったのはIPA(インディア・ペール・エール)で、「ジューシーまたはヘイジーIPA」部門には301銘柄が出品された。金賞はイリノイ州のDESTIHL Breweryの「TourBus Double Dry Hopped Hazy IPA」が獲得した。ウエストコーストIPA部門でも300銘柄が出品され、コロラド州のWestbound & Down Brewing Co.が「How the West Was One: Mosaic」で金賞を受賞した。
クラシックなスタイルのビールも健在で、ジャーマン・ピルスナー、ドルトムンダーやオクトーバーフェスト、ホッピーラガーなどでも各地のブルワリーが金賞を獲得した。バランスと洗練された味わいが再評価されている。
また、2年目となるサイダー部門では、6つのカテゴリにわたり受賞が決まり、「フルーツサイダー」部門ではカリフォルニア州のGowan’s Heirloom Ciderの「Honey Citron」が金賞に輝いた。
今年特に目立ったブルワリーには以下がある:
- Fat Head’s Brewery(オハイオ州):金2つを含む5つのメダル
- UPP Liquids(オレゴン州):5つのメダル
- Westbound & Down Brewing Co.(コロラド州):IPAとラガー部門で5つのメダル
IPA部門の詳細では、以下のビールが金賞を獲得した:
- Session IPA:Oros(ユタ州・Offset Bier Co.)
- Experimental IPA:Hazy Crush(ニューヨーク・New York Beer Project)
- New Zealand IPA:Chepedelic(カリフォルニア・ISM Brewing)
- American-Style IPA:Built for Speed(ワシントン州・Grains of Wrath Brewing)
- West Coast IPA:How the West Was One: Mosaic(コロラド州・Westbound & Down Brewing Co.)
- Juicy/Hazy IPA:TourBus(イリノイ州・DESTIHL Brewery)
- Juicy/Hazy Strong Pale Ale:Dank Dank Revolution(サンフランシスコ・Barebottle Brewing)
- Imperial IPA:Dankish(カリフォルニア・Moonraker Brewing)
- Juicy/Hazy Imperial IPA:tracing the departed(カリフォルニア・everywhere)
- Experimental Vera Hop:Gooding Farms(ユタ州・Offset Bier Co.)
全体として、IPAの人気は依然として高いが、ラガーやサイダー、そして新しいスタイルにも注目が集まっており、アメリカのクラフトビール文化がますます多様化・成熟していることが示された。
Forbes, October 11, 2025
