増える低/ノン・アルコール飲料消費量

2021年 6月10日

低/ノン・アルコール飲料カテゴリーは、2024年までに31%伸びると、飲料市場調査会社IWSR社は予想する。調査の対象となった国は、同カテゴリーで世界消費量の75%を占めるオーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、日本、南アフリカ、英国、及び、米国の10カ国。

2019年から20年の1年間では、ノン・アルコール飲料カテゴリー(アルコール含有量0.5%以下)は4.5%増を記録した。一方、低アルコール(同0.5%以上3.5%以下、ワインは7.5%以下)では、特に西欧での低アル・ビールの不振で同期間5.5%減少した。

上記の対象国では、全体的には、ノン・アルコール飲料カテゴリーが順調に消費者を増やしているが、国それぞれでその差があることも確かである。英国では、ノン・アルコール飲料が好まれる一方で、米国では、低アルコール飲料がノン・アルコールよりも人気だ。特に低アルコール・ワインは、米国で生まれた“クリーン(Clean)ワイン”(有機栽培によるブドウを使用し、添加物及び動物由来成分含まない)をコンセプトとしたブランドへの注目が高まっており、低アルコール飲料カテゴリーの売上増要因の一つとなっている。

これに加え、今後、低/ノン・アルコール飲料カテゴリー成長に寄与すると期待されているのが、RTD(ready-to-drink)である。RTD市場は、特に缶ハード・セルツァーの爆発的人気のおかげで、まだ規模は小さいものの、伸び続けるものと予想される。低アルコールRTD売上では、米国が世界を率いており、主要飲料メーカーは、RTD飲料製品の市場投入を着々と進めている。

Forbes, Apr.30, 2021

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