ジン・リフィル用アルミボトル、飲むのはビンから

2021年 7月 6日

スコットランド北西部に位置する小さな島、ハリス島にあるアイル・オブ・ハリス蒸留所(Isle of Harris Distillery)が提供するハリス・ジンは、多様な植物とハリス島産昆布から作られる独自のテイストを持つジンとして、また、受賞経験もあるデザイン性の高いガラス瓶でも知られている。このガラス瓶を使い続けたいとのファンからの要望がある一方で、同蒸留所としては、サステナビリティも高めていきたい。そこでたどり着いたのが、サブスクリプション・サービスであると同蒸留所は言う。

サブスクリプションに登録すると、消費者の元へ、毎月、500mlのアルミ製ボトルに入ったリフィル用ジンが送られる。消費者は、リフィルをアルミ製ボトルから装飾性豊かな同蒸留所のガラス瓶に移し替えて、ジンを味わうことができる。

環境への負荷を軽減するため、リフィル用アルミ製ボトルの印刷には、VOC(揮発性有機化合物)含有量の少ない大豆油インク(soy ink)が、また、配送用包装には、生物性分解可能な包装が、それぞれ使用されている。

配達されたリフィル用ジンと一緒に届けられるのは、地元ハリス島で細々と営む様々な小売店からの提供品である。同蒸留所は、人口わずか2,000人のハリス島を含むヘブリディーズ諸島の経済活性化を使命としており、このサブスクリプションを地元産品の宣伝の機会ともとらえている。

定額料金で、消費者に一定期間のサービスを届けるサブスクリプション・サービスは、日用消費財(FMCGs/Fast Moving Consumer Goods)製造業界では、特にコロナ禍を境に、消費者に直結するサービスとしてその成長を加速させている。

The Canmaker, July 5, 2021

業界情報一覧