アルミ飲料缶の出荷量、米国で減少か

2021年 8月31日

今年8月14日までの4週間、米国のアルミ飲料缶の出荷量は、前年同期比3.8%減少、過去12週間でも3.2%減少したことが市場調査会社ニールセン社により明らかとなった。

この期間、ビール、及び、フレーバー・モルト飲料(FMB)用のアルミ飲料缶出荷量は、前年同期比10.6%減少、また、2018年に新飲料カテゴリーとしてデビュー以来上昇を続けてきたハード・セルツァー・カテゴリーは、初めて2.7%減と減少に転じた。エナジードリンクのみ、このトレンドに反して、10.1%増加した。

米国のアルミ飲料缶出荷量は、ビール、FMB、及び、シードルだけで44%を占めている。ハード・セルツァー・カテゴリーのシェアはいまだ6%に過ぎない。

ニールセン社のこの結果は、しかしながら、現状を正確に把握していないとドイツ銀行アナリストは指摘する。今回発表された数字は、小売店に代表されるオフ・プレミスでの動きしか含まれておらず、この対象期間、米国では既に外出規制が解除されていたため、レストランやイベント会場等のオン・プレミスでの結果を含めていれば、数字はより上向いていたと思われる。

さらに、コロナ禍で、ブランドが現在飲料缶をほとんど在庫できていない状況も反映していると同アナリストは推測する。

他方、飲料缶製造会社は、現時点で、大量の注文に追われており、飲料缶への需要が依然高いことは確かである。

The Canmaker, Aug.27, 2021

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