伸びない飲料缶リサイクル率

2022年 7月19日

使用済みアルミ飲料缶(UBC / Used Beverages Cans)のリサイクル率が、米国カルフォルニア州で、過去5年の間に大きく低下した。

カルフォルニア州資源リサイクル&回収局(CalRecycle)は、2016年に91%であった同州の飲料缶リサイクル率が、2021年に73%にまで落ちたことを報告した。これは、2021年には28億缶の飲料缶がごみと化したということである。

カルフォルニア州は、米国で最大の経済規模を誇る州であるだけに、リサイクル率についても各業界からの注目度は高い。今回のこの事実は、コロナ禍でアルミ飲料缶需要急増、アルミ価格高騰、供給網混乱が生じている現在の飲料缶不足をさらに悪化させる要素であるが故、深刻な問題である。

約7年前にスクラップ価格の下落で資源回収施設(MRF)を運営継続するにはむしろ非経済的という理由で、カルフォルニア州内のMRFの数が現在不足しているという事実は、この事態をさらに悪くしている。

米国の飲料缶製造業界を代表する一団体、CMIは、国内MRFの分別インフラが充分に機能していないために、年間500億缶以上、価値にして8億ドル以上、を無駄にし続けているとコメントしている。

The Canmaker, July 15, 2022

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